
昨年から、地域単位でドローンを導入して、稲作作業を少しでも楽にしようというプロジェクトをお手伝いしています。
もともとは、夏の酷暑の中、ご年配の方が重い動噴を背負って肥料を撒いている姿を見て「この大変な作業を何とか減らして、75歳くらいまで無理なく田んぼを続けてもらえたら」というくらいの気持ちでお付き合いしていました。ただ少数のやる気のある若手農家の仕事が増えることへの懸念の方が大きかったのも正直なところです。

しかし、なかなか意外な展開に会議は進みました。それぞれの集落から1~2名、ドローンのオペレーター候補者を推薦することになったのですが、その選定に非常に驚きました。
例えば「親が引退してからは、田んぼを人に預けている非農家の方」「平日は東京で働き、週末だけ帰郷して親の米づくりを手伝っている方」などなど、これまで地域の農業の話し合いの場には顔を見せないような方ばかりでした。
非農家の方を推薦して連れてきた方の「こいつは自分で百姓やってないから、一番時間があるんだよ」というなんとも天然な言葉に唸りました。普通、百姓やってない人連れてこなくないですか?
連れてこられた方も「ちょっとおもしろそう」みたいな感じでまんざらでもなさそう。動噴背負って農薬や肥料暑い中撒くのは嫌だけど、ドローンならやってみようかな、という感じなのでしょうか。
農業の効率化はもちろん歓迎すべきことではあるものの、百姓を減らすことにつながってきたことも事実だと思います。しかし今回のケースのように、「効率化」だけではなく「参加」や「協働」のツールになることは大きな学びでした。
よく考えれば「大変な作業が楽になれば、できる人は増える」ということは当たり前の話かもしれません。もしくは「新しい技術が出てくれば、新しい人材が台頭する」というだけのことかもしれません。後者の場合、地域の農の担い手の総量が増えたとは言い切れないかもしれません。しかし「副業」や「趣味」感覚で誰でも気軽に関われる農のスタイルにつながらないかなぁと考えています。
文・NPO法人市民協働ネットワーク長岡 理事 阿部 巧
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「今日どう?通信」はNPO法人市民協働ネットワーク長岡の事務局・理事その他関係者が、市民協働をテーマに日ごろ感じたこと、気づいたことをしたためるリレーエッセイ・コラムです。
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