一歩を踏み出す勇気 | 高野真規 | 今日どう?通信

4月から新生活を迎える方にとっては、この時期は期待と不安を抱えているのではないでしょうか。そんな方に「大丈夫だよ」とお伝えしたいです。

13年前の2011年4月に2歳半の娘とともに県外から長岡に移住した私は、知り合いのいない地域で孤独で不安な生活を送っていました。極度の人見知りで公園デビューもできず、娘を子育て支援施設に連れて隅っこで遊ばせるのがやっと。最初の半年は社会から疎外されていると思い込み、ネット検索をする日々でした。

そのネット検索でやっと見つけたのが、NPO法人多世代交流館になニーナでした。活動内容に共感して、勇気を振り絞って電話をしてみたところ、突然の電話にもかかわらずスタッフの方が優しく対応してくださいました。
その後、当時、蓮潟にあった建物内で、月1回子育てママ向けにセミナーをさせていただくことになりました。ここが私のセミナー講師業の原点で、大切な居場所になりました。

セミナーに参加された方のお話を伺ってみると、私と同じように県外出身で孤独を感じていた方、出産を機に会社を辞めさせられた方、再就職したいけれどブランクがあって不安な方など、様々な不安を抱えている方がいました。
実は、私が勝手に社会から疎外されていると思い込んでいただけで、電話をする勇気を持てたことで私と同じように悩んでいる人がいたということにやっと気づくことができ、次は私が悩んでいる人たちの力になれないだろうかと考えられるようになりました。

今では、当時のことが笑い話になるくらい素敵な仲間がたくさんできましたが、勇気を持って一歩を踏み出せば、きっと自分を受け入れてくれる人と出逢えます。私も受け入れる側になれるように、当時の私と同じように一歩を踏み出すことに躊躇している人の背中を押せるような活動を今後も微力ながら続けていきたいと思っています。

新生活に向けて、少しの勇気を持って一歩を踏み出してみてくださいね。

文・NPO法人市民協働ネットワーク長岡 理事 高野 真規

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「今日どう?通信」はNPO法人市民協働ネットワーク長岡の事務局・理事その他関係者が、市民協働をテーマに日ごろ感じたこと、気づいたことをしたためるリレーエッセイ・コラムです。
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