「各々の視点から“協働”に関するエッセーを執筆ください」。
「かっこいいこと書かなくちゃ」と思って頑張ってみたけれど、背伸びしたら疲れてしまったので、私は私の等身大を書こうと思います(去年から2ミリぐらいは成長しているはず《当法人比》)。
「明日、お姉召喚するから」。
以来半年間、弟とその彼女、弟の友達(と、たまにその友達)、弟の会社の先輩、弟の取引先の人と週1回3時間バドミントンをするという不思議な生活を送っています。バレーボール部で万年補欠だった運動音痴の私には珍しく、初めて運動が趣味になりました。
大人になると趣味を見つけるって難しい気がします。
バドミントンは、日頃の運動不足の解消になるので自分の中で正当化しやすい。
でも、ピカチュウを肩の上に乗っけて(いや、イーブイも捨てがたい)、マサラタウンにさよならバイバイして(いや、むしろ現実にさよならバイバイかもしれない)、ポケモンマスターを目指したいという私の心の声は、いつも「いや、それしたところで現実の自分のレベル上がらないじゃん」という私の頭の声にかき消されてしまいます。
バドミントンも、ポケモンマスターを目指す旅も「楽しい」ことに変わりはないのに、「(将来、経済的に)役に立つか、役に立たないか」というものさしで測ってしまっている気がするのです。
これは、何もしないで休むことへの罪悪感にも似ていて、「私は、そんなにいつも何かの役に立ってなきゃいけないの?」と悲しくなることがあります。
これは、経済的な成功を「幸せ」と思い込み、その場所を目指して努力することが美徳とされる上昇社会で少しずつ少しずつ染み込んでしまった価値観なのでしょう。
ちなみに「すがいーず」は、体育館を使う際に必要な登録で申込用紙の団体名に書こうとして、弟から「え、やだ」とクールに一蹴された名前。
私たちが無理やり「役に立つ」時間を積み重ねて得ようとしている幸せって、こんなもんなんじゃないか。
さぁ、ポケモンマスター目指して旅に出ようかな。
文・NPO法人市民協働ネットワーク長岡 事務局 須貝友紀
◆―――――――――― ◆
「今日どう?通信」はNPO法人市民協働ネットワーク長岡の事務局・理事その他関係者が、市民協働をテーマに日ごろ感じたこと、気づいたことをしたためるリレーエッセイ・コラムです。
感想など、お気軽にコメントなどでお寄せ下さい。