
2012年から走り続けてきた情報紙『らこって』の紙面版が、この3月で幕を下ろすことになりました。
私が市民協働の世界に飛び込んだのは6年半前。そこで市民協働はおろか、取材の仕方も分からないまま現場に放り出されたあの日から、私のライター(?)としての仕事は始まりました。正直なところ、当時は不安しかありませんでした 。
特に記憶に残っているのは、カメラを手に、FMながおかの山田さんと共に伺う取材現場の緊張感です。ラジオ収録を含めた取材時間はわずか2時間弱。その限られた時間の中で、ゲストの人生の核心に触れなければならないのです。
慣れないうちは、とにかく話を聞き漏らすまい、メモを取らなければと必死でした。しかし、その焦りは相手との壁を取り払うことを邪魔してしまいました。後で写真を見返すと、ゲストの方の硬い表情ばかりが目に付き、後悔したことを今でも覚えています 。
試行錯誤を繰り返す中で、大切なことに気づきました。「話を聞く」とは、単に言葉を拾い集める作業ではないということ。相手に尊敬の念を持って臨み、まずは心を開いてもらうことこそが何より重要だったのです。
それからは、取材に対して少しずつ前向きになれました。重い病を乗り越えて自らの居場所を作り上げた女性、あるいは人口減少に危機感を抱いて立ち上がった男性。彼らの語る言葉に耳を傾けていると、まるで一本の映画を観ているような感覚になります。その背景にある苦悩や決意の瞬間を追体験できることは、取材者に与えられた大きな特権です。
紙面という形はなくなりますが、私たちの発信が終わるわけではありません。これからもオンラインや音声という新たな舞台で、長岡を彩る人たちの熱量を届けていきたいと思っています。文字や声を通じて、また皆さんと心温まる時間を共有できればうれしいです。
これからも、どうぞお付き合いください。
文・NPO法人市民協働ネットワーク長岡 事務局 福田 洋介
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「今日どう?通信」はNPO法人市民協働ネットワーク長岡の事務局・理事その他関係者が、市民協働をテーマに日ごろ感じたこと、気づいたことをしたためるリレーエッセイ・コラムです。
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