ぼうさい国体2025へ行ってきました| 本間 和也 | 今日どう?通信

防災推進国民大会(通称 ぼうさいこくたい)は、内閣府等が主催し、産学官民の関係者が日頃から行っている防災活動の発表と参加者が交流する日本最大級の防災イベントです。

2016年から開催しており、第10回となる今年度は9月6日(土)~7日(日)に新潟市の朱鷺メッセにて開催されました。

私も、2004年の新潟・福井豪雨災害及び新潟県中越大震災では、長岡市災害ボランティアセンターの運営に携わっており、それ以降、防災の分野には少々関わりを持ち続けています。
また、長岡では、これまでの災害支援の経験、知見を活かし、2008年度から、市民協働・官民連携による協働型のネットワーク組織「チーム中越」が組織され、東日本大震災や熊本地震、近年では令和6年能登半島地震等様々な災害支援を行ってきました。

その、「チーム中越」のブース展示もあるため、9月6日(土)の午後、プライベートで朱鷺メッセまで見学に行きました。一見学者として“お忍び”かつ服装もポロシャツ&ハーフパンツという若者のような格好(今でも若い?のですが)で、バレないようにしていたのですが、人とすれ違うたびに県内外の知り合いに声を掛けられ、久しぶりに全国の仲間たちと交流ができたものと思っています。

朱鷺メッセ全館にて、セッション、ワークショップ、ブース、パネル展示が行われましたので、とても全展示を見学する時間もなく、ほぼ、「チーム中越」のブース見学で終わったのですが、会場を見渡すと、国の省庁や全国規模の機関はもとより、民間企業、団体等様々な業種が参加(出店)しており、その数に思わず圧倒されてしまいました。

近年、地震、水害及び大雪で災害に悩まされ続けてきた新潟県。防災、減災を目指し、産学官民の連携は“言うは易く行うは難し”ですが、わずか2日間でこれだけの規模のイベントが行われたことも、これも一つの連携、協働の証なのではと思っています。

私の本業は、長岡市社会福祉協議会という、地域福祉の推進を図ることを目的とした団体です。
地域福祉活動も防災活動も“人々の生活を支える活動”ですが、これは、単一の組織がすべてを担うのには、限界があります。
しかも、生活の質の向上を目指すためには、福祉、防災分野だけではなく、分野の異なる業種の参加が望まれます。
ぼうさい国体2025を見学し、これだけの異業種が参加し、相互に協力する土壌があることに対しては、ひとまず、安心感といったところでしょうか。
今年度も、線状降水帯や台風の発生により、複数の県では現在進行形にて災害支援活動が展開されています。
平時でできないことは、非常時でもできません。
ぼうさい国体2025で集った産学官民すべての機関、団体はイベント開催の一過性で終わることなく、今後の非常時に備え、自分事として捉えていただければと感じています。

文・NPO法人市民協働ネットワーク長岡 理事 本間 和也

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「今日どう?通信」はNPO法人市民協働ネットワーク長岡の事務局・理事その他関係者が、市民協働をテーマに日ごろ感じたこと、気づいたことをしたためるリレーエッセイ・コラムです。

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