
今年の春からハンドベルを始めました。
きっかけは昨年の市民フェスタ。ステージで奏でる美しい音色に魅了されて。その後グループの主宰者とお話しする機会があり、仲間入りさせていただきました。
ところで、ハンドベルを鳴らしたことはありますか?
音色は聞いたことあるけど、実際に触ったことある人は少ないのではないでしょうか。ベルを鳴らすだけだからそんなに難しくないのではと思われがちです。
はい。私もベルなんて振れば鳴るでしょ、なんて甘く考えていました。でもこれが大間違い。
見まねで振れども音は鳴らず。クラッパー(音を鳴らす振り子)がベルにかすりもしません。
低音の大きなベルは持つだけでズシンとくる重さ。無理やり振ると腕を痛めてしまいます。
優雅に見えますがなかなかハードな楽器なのです。

練習は基本週1回、週末の夜に行っています。
演奏する楽曲はクラシックやポピュラー、ディズニーにJPOPなどバラエティ豊かです。
メンバーは私を入れて6人。偶然にも同世代の女性ばかりです。休憩タイムは持ち寄ったお菓子を食べながらワイワイと、ついつい雑談が長くなります。でもそれも楽しみのひとつです。
サークルなので先生はいませんが、ベル歴30年以上のベテランさんもいるので心強い。お互いに教え合いながら、時には厳しい指摘が入り空気がピリッとすることもあります。
ハンドベルの醍醐味は、重なり合う和音のハーモニー。
6人のタイミングが見事に揃った時の美しさといったら!演奏している私たちも鳥肌モノです。逆にタイミングが少しずれるだけで不協和音になってしまい、息を合わせる難しさを実感します。
そして主旋律を際立たせるには、伴奏をなめらかに鳴らすことが大切。同じ調子でガンガン鳴らしていては、ただの雑音になってしまいます。
音に気持ちが表れるのも面白いところ。イライラしていたり、集中を欠いた状態で取り組んでいると、それが手に取るように伝わってきます。
美しいメロディーを奏でるには気持ちをひとつにしなくてはなりません。
それはそのまま人づきあいにもいえますね。
個性は大事だけど、みんなが主張したらバラバラになってしまう。時には引いたり、時にはリーダーシップを取ったり。人間関係を円滑にするにはハーモニー=調和が大切です。
ハンドベルを通して学ぶことはたくさんあり、新たな趣味が出来て生活に潤いも生まれました。
何より人との出会い、仲間ができたことはとても嬉しいことです。
おかげさまイベントや施設からお声をかけていただくことが多くなりました。秋から冬にかけてはほぼ毎週演奏する予定です。
どこかでハンドベルの音色が聞こえたら、ぜひ足を止めて楽しんでくださいね。
文・NPO法人市民協働ネットワーク長岡 事務局 木野本 信子
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「今日どう?通信」はNPO法人市民協働ネットワーク長岡の事務局・理事その他関係者が、市民協働をテーマに日ごろ感じたこと、気づいたことをしたためるリレーエッセイ・コラムです。
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