ポジティブな曖昧さ | 田中佳苗 | 今日どう?通信

みなさんは「なんとなく続けていること」はありますか?

私は15年間20歳離れた女性と文通を続けていたり、競技選手から離れたあともボウリングの大会役員を10年ほどしていたり、長く続けているものがいくつかあります。

文通をはじめた理由はもう覚えていないのですが、自分の環境が変わっても年賀状以外に年に数回はやり取りをしています。
メールかSNSで連絡すればいいのでは…と思うのですが、文通をはじめた頃の私は携帯電話を持っていなかったので、住所しか知りませんでした。
なぜかそのまま他の連絡先を聞かず、なんとなく文通を続けています。

今は年賀状も送るよりかはメールやSNSを利用する方も多いと思うので、手紙を書くということ自体が久しい方もいるのではないでしょうか。
手紙を書くためには便箋を用意して、何を書くか考えて、書き間違えたら修正するか書き直し…を繰り返してやっと1通完成するので、面倒だなと思うことあります。
それでも何年も続けられているのは、居心地の良さと「なんとなく」という曖昧さがあるからです。

事業を続けるには目的や成果などの明確な何かを設定することも大事ですが、関係性をつなぐコミュニティでは、ある程度の曖昧さがあっても良いと思います。

なんとなく楽しそうだから、なんとなく興味があったから。

そんな気軽さで関われるコミュニティだと、参加する側も気負いせず参加できるし、コミュニティとしても新たな人を受け入れる関りシロにもなると思います。
ポジティブな曖昧さが長く続けるヒントかもしれません。

文 市民協働ネットワーク長岡 事務局 田中佳苗

◆―――――――――― ◆

「今日どう?通信」はNPO法人市民協働ネットワーク長岡の事務局・理事その他関係者が、市民協働をテーマに日ごろ感じたこと、気づいたことをしたためるリレーエッセイ・コラムです。
感想など、お気軽にコメントなどでお寄せ下さい。