居場所はいくつあってもいい | 木野本信子 | 今日どう?通信

2013年に佐渡地域おこし協力隊一期生として東京から移住し、2024年3月まで11年間島暮らしをしていました。
先日佐渡に行く用事があり、せっかくならご飯でもと協力隊時代の友人に声を掛けたところ、急な誘いにもかかわらず多くの協力隊OGが集まってくれました。
久しぶりの再会でしたが、当時の思い出や共通の知人の話題で大盛り上がり。開店と同時に入店したのに気が付けばラストオーダー!!あっという間の楽しい時間でした。

メンバーは年齢も出身地もバラバラ、性格も趣味も異なります。でも、すぐに打ち解けられるのは「協力隊」という共通言語のおかげ。佐渡が好きで佐渡の役に立ちたいと海を渡ってきた同志です。
協力隊を卒業した今は、結婚して子育てに奮闘、起業してチャレンジの毎日など、それぞれが佐渡に根ざしてたくましく頑張っています。みんなから大いに刺激を受け元気をもらいました。

そして“あの頃”と変わらない居心地の良い関係でいられたのが何よりも嬉しい。
この先もずっと付き合っていける一生モノの宝物を手に入れたことに気づきました。

このような関係は協力隊だけではありません。
思えば仕事や趣味の仲間だったり、飲み仲間だったり、「おかえり」と迎えてくれる人たちがたくさんいます。それは佐渡だけでなく20年過ごした東京でも同様です。

住んでいた当時はあまり意識してなかったけど、離れてみるとどれも大切な居場所だということを改めて実感。わざわざ作らなくても暮らしの中で居場所はちゃんとできてる。
帰りのカーフェリーでこれまでの人生や出会った人たちを思い出し、感謝の気持ちでいっぱいになり、ちょっと泣きました(笑)。

市民協働ネットワーク長岡の仲間入りをしてまもなく1年になります。
長岡でも「協働」という縁でつながった素敵な人たちとの出会いがありました。
それがきっかけで新しい趣味が出来て行動範囲も広がりました。 

これからも人との出会いを大切に、仲間の輪を広げて、居心地のよい場所を増やしていきたいです。

文・NPO法人市民協働ネットワーク長岡 事務局 木野本 信子

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「今日どう?通信」はNPO法人市民協働ネットワーク長岡の事務局・理事その他関係者が、市民協働をテーマに日ごろ感じたこと、気づいたことをしたためるリレーエッセイ・コラムです。
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