みんなの持っている能力を出し合い、借り合い、貸し合うチーム~ミニバスケットのコーチとしての協働~ | 本間和也 | 今日どう?通信

[きょうどう?通信]

みんなの持っている能力を出し合い、借り合い、貸し合うチーム
~ミニバスケットのコーチとしての協働~

いつも仕事に関連する話でしたので、チョットだけプライベートの話をします。

私は、地元の小学生にミニバスケットボールを教えています。

実は、若いころ(今でも若いんですけどね‥‥)、バスケットボールに携わったのが縁で、一応、指導の方も早10年が経過しています。近頃はコロナ禍により活動も制限されており、かつ、楽しみにしている各種大会も中止といった状況下ではありますが、子どもたちはプレイできることを楽しみに日々、練習に励んでいます。

成績は?といえば、近年はなかなか勝てず、子どもたちに申し訳ないと思っています。

さて、知っている人も多いと思いますが、私は、5年前に脳卒中を患い、その後遺症により右半身の動きがままならない生活を送っています。

病気以前の指導といえば、初めてバスケットボールに触れる小学生ですので、シュートやパス、ドリブル等の動きを私自らが手本を示しながら行っていました。しかし、退院後の私は身体が思うように動かないことから言葉のみで指導するのですが、小学生に対し、指導方法をうまく言葉で表現できずにヤキモキする自分に対し、葛藤の日々を送っていました。

そんな私に、我がチームの監督(現長岡市バスケットボール協会会長:これを言うと私がどこのチームかバレバレですね)は当初から、「本間さんが動けないところは、他のコーチや見学に来ている保護者に変わって動いてもらって、指示をすればよい」と言ってくれました。

しかし、そうはいっても、当初はなかなか割り切れませんでしたが、時が経つにつれ、徐々にある部分は任せられるようになってきたと思います。

私は確かに他者と比べ、バスケットボールのプレイヤーとしてはそれなりの経験を積んできたと思います。しかし、他のコーチには小学生に対しての接し方など、私には持ちえない能力が多々あります。また、練習メニューの一部は私が考えるより、他のコーチが考えた方が子どもたちのためになるのではと考えるようになりました。

さらに、近ごろは見学に来ている保護者にも練習を手伝ってもらっています。これは保護者にとっても子どもたちと一緒に参加しているといった一体感の醸成にもつながっています。子どもたち、コーチ、保護者みんなのチームをつくり上げるために、それぞれが力を出し合い、借り合い、貸し合うといったまさしく身近な協働でチームは成り立っている事例であると今更ながらに思っています。

私としても、当たり前ですが、子どもたちがスポーツを好きに、さらにはバスケットボールを好きになるよう願っていますが、たったひとつだけ成し得ていないことがあります。それは、チームの成績が思うようにならないことですね(コーチとして、反省!)。

文・NPO法人市民協働ネットワーク長岡 理事
  本間 和也

「今日どう?通信」とは 「今日どう?通信」はNPO法人市民協働ネットワーク長岡の事務局・理事その他関係者が、市民協働をテーマに日ごろ感じたこと、気づいたことをしたためるリレーエッセイ・コラムです。

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