我々仲間で市民花火を揚げよう! | 高木仁 | 今日どう?通信

今から39年前、仲間と連れだって片貝花火を見に行き、あまりの素晴らしさに一同仰天し興奮して帰って来ました。
仲間から提案があり、「長岡花火は企業スポンサーの花火だから景気が良いときは揚げるけれど悪くなるとやめちゃうよね。それだと花火大会がしぼんでしまうので、我々の仲間(市民)で尺玉花火を揚げようじゃないか」と提案があり、10人集めて「尺玉10連発を揚げよう!」とすぐ話がまとまりました。
花火馬鹿が集まり酒を飲みながら決めたことなのでいつまで続くのやらと、、、
名前は?どうしようか?喧々諤々の末、花火に酔う仲間と言うことで「酔火連」という名前にしました。

毎年8月3日に我々の花火が揚がるのにちなみ、偶数月の3日に集まることにしませんか?と私が提案したら即決。建築業者の仲間が建てた中心部のビアホールで集まることにしました。
仲間の一人に、毎年8月3日の花火を見に行けないけれどメンバーになっている料理宴会場を経営者がいたので、12月3日は忘年会として彼のお店でやる事にしました。
仲間は歯科医師、大学教授、内科医師、建築会社社長、商店主などいろいろな業種の人達が集まり楽しい「しゃべり場」になっています。

こんな飲み仲間が集まるとバンバンお酒が進みます。ビールでもワインでも料理は何でも好きなものをオーダーして最後に全員の頭数で「割り勘」をします。一番金額が近かった人に、集めて支払ったおつりが全額渡ります。これも楽しいゲームになっています。

年月が経過すると、どこから聞きつけたのか「私もメンバーになりたい!」と希望する人が増え、中には東京から若い女性が入会したのには驚きました。入会の理由を聞いてみると「市民の人達が仲間になって花火を揚げるなんてとても素敵です!」と言ってくれて、とても嬉しい気持ちになりました。
偶数月の会合にも、わざわざ東京から飲み会のために駆け付けてくれます。仲間の中には定年退職した友人もおり、「会社社長は経費で花火代を落とすのはけしからん」と言って全て個人のポケットマネーで寄付してくれます。

10年ほど前から仲間が30人に増え、「尺玉30連発」を揚げています。
すると、花火のアナウンス側から「一人一人の名前を読み上げると制限時間を超えるので省略させて貰えませんか?」と言う申し出があったのですが、「それは絶対ダメです、市民が揚げる花火ですから必ず一人一人名前を読み上げてください!」と言って譲りませんでした。(笑)

同じく10年くらい前でしょうか、花火師の嘉瀬誠次さんから「毎年酔火連さんには難しい花火の注文を頂きありがとうございます。」と言われ、酔火連の為に「三尺玉」を寄贈していただき揚げて貰ったことがありました。
あのときはみんなで盛り上がりましたね~

その後、コロナ禍になってからは2年間も会合が出来ませんでした。
ようやく今年の6月3日に久しぶりに会合を開き、みんなの嬉しそうな顔を見てほっとしたところです。
39年前から初めた市民協働、これから色々な形で進んで言ったら良いな~と思っています。

大型18番「待ってました、長岡の夏、花火狂「酔火連」が今年も元気にお送りします。
とアナウンスがあり、20:11分打ち上げ開始でございます!!!

追伸
今年は一番最初に私の名前が読み上げられますのでご注目を!

文・NPO法人市民協働ネットワーク長岡 理事 高木仁

 

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「今日どう?通信」はNPO法人市民協働ネットワーク長岡の事務局・理事その他関係者が、市民協働をテーマに日ごろ感じたこと、気づいたことをしたためるリレーエッセイ・コラムです。
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