30年前、初代の長岡市立養護学校長A先生の呼びかけで「親の会」が結成されました。
けやきの会と名付けられた会は、障がいを持った子供達が卒業後の行き場に困らないようにと、無謀にも1998年に通所施設を作り、自ら運営をはじめました。長岡ホコ天名物「綿あめプーさん」も、ハチミツではなく、施設の運営資金作りのために誕生しました。
2011年、外部の施設が充実してきたので、この施設は市内の大手社会福祉法人様から引き継いでいただきました。
一方、A先生からは「行政予算だけでは児童生徒に十分なサポートができない。後援会を作ってくれ」とのお話しがあり、歴代校長と「泡の出るはちみつ」を飲む会の陰謀に見事に嵌った綿あめプーさんが初代会長を務めることになりました。今から10年前のことです。
後援会の発足後、親の会が蓄積していた資金は後援会へ寄贈されました。
さて、同校の後援会には2つの特徴があります。
- 主力会員が「卒業生の保護者とOB職員」
経済的に自立できる卒業生がごく一部なので、卒業生の保護者や職員が後輩を支える構造になっています。 - 企業、事業所会員
卒業後を考えれば、一般企業にも「どうしたら就労の場を提供できるか」を考えて欲しいとの思いから、現在40を越える事業法人が加入いただいており、会員になったことで卒業生の受入れを開始してくれた先も数社あります。
道半ばで卒業した綿あめプーさんですが、後を引き継いでくれた新会長を中心に、子供達の未来を切り拓く後援会が、さらに多くの方々からの支援で充実することを願っています。
文・NPO法人市民協働ネットワーク長岡 副代表理事 山岸 豊後(長岡市立高等総合支援学校・総合支援学校後援会 初代会長)
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