“好き”の活かし方| 田中佳苗 | 今日どう?通信

なんと2回連続の担当でした。
当分回ってこないことを願って…(笑)今日は私の今日どう?通信で度々出てくるボウリングについてお話したいと思います。

長年ボウリング競技に携わっている叔父の影響で、私も小学3年生くらいからボウリングをはじめました。
県内はボウリング場が少しずつ減ってきていますし、ボウリングってスポーツなんだと思う方も多いかもしれませんね。

国体選手だった従姉弟たちを間近で見ていたこともあり、私も弟も目指すところは国体選手。(実はボウリング競技は国体の正式種目なんです)
私は新潟国体だけでしたが、県代表という貴重な経験をさせていただきました。

数年前の事故をきっかけに現役選手から離れてしまいましたが、今でも続けているのが北信越大会の司会進行役。先日も見附市で5年ぶりの北信越国体が開催され、3日間司会進行のお手伝いをしてきました。
概ね年に1回くらいは、北信越大会の司会進行としてボウリングの世界に戻る機会があり、私にとっては大切にしたいものの一つです。

大切だと思う反面、“好き”な想いが強かったせいで、選手復帰ができないことをなかなか受け入れられず、投げている選手を見ると羨ましく、悔しく思っていました。
いっそのこと嫌いになれたら楽だけど、実家に帰れば家中にボウリングの道具が転がっていて、家族や親戚と会えば必ずボウリングの話になる。
切っても切り離せない環境の中でボウリングに触れずに生活することも難しく、葛藤を抱えながら携わっていました。

心から好きだと思えることに出会えることが幸せである一方で、その好きな気持ちと環境を維持し続けることが難しいこともありますよね。
私もつい最近までは、もう葛藤を抱えながら関わり続けるのは難しいなと感じていました。選手でいないとこの先もずっと関わり続けることが難しいのではないかと、思い込んでいたことも理由の一つです。

でも、大事だったのは選手でも選手じゃなくてもボウリングが好きという気持ちを持っていることでした。
その気持ちを選手で活かすのではなく、司会進行役で活かす環境と立場になれていたということなんですが、気づくのに何年もかかってしまいました。

絵が好きだとしたら、画家、画商、美術教師…といろんな関わり方がありますよね。
どんなことも好きの活かし方は視点を変えれば無限大なんだと思います。

今、みなさんが取り組んでいること、関わっていることがなにかのタイミングやきっかけで同じようにできなくなってしまうことがあるかもしれません。
でも、関わり方にはいろんな方法があるはずです。
好きな気持ちを大切にしつつ、いろんな活かし方を見つけてみてはいかがでしょうか。

文・NPO法人市民協働ネットワーク長岡 事務局 田中佳苗 

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「今日どう?通信」はNPO法人市民協働ネットワーク長岡の事務局・理事その他関係者が、市民協働をテーマに日ごろ感じたこと、気づいたことをしたためるリレーエッセイ・コラムです。
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